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『独占禁止法草案』
2006-10-15 Sun 09:34
中国においては,10年以上もの間,独占禁止法案が審議されている。
しかし,いまだ日の目を見ない。
今年末までには制定公布されるのではないかと言われているが,さらなる延期も充分に考えられる。独占禁止法は,市場経済の発展に必要不可欠な法律であり,同法はさらなる市場経済の発展を目指す中国にとっても必須の法律である。

例えば,ある市場にパソコンメーカーが2社しかないとする。
そして,もしこの2社が密約を結び,共同してパソコンの値上げを実施した場合,法的規制がなければ,消費者はこの2社の言値でパソコンを買わざるを得なくなる。
このような状況は,消費者に多大な不利益をもたらすだけでなく,メーカー間の技術競争の鈍磨をももたらす。適正な市場で企業が自由に競争することによって,初めてよりよい製品が市場に供給され,消費者は品質のよい製品を購入することができる。

現在審議されている中華人民共和国独占禁止法草案は,
①事業者による独占協定の締結(先ほどの価格協定などが該当),
②事業者による市場支配的地位の濫用(例えば,市場シェア率80パーセントを超える企業が,取引先に対し,本来取引の対象にならないような商品をも抱き合わせて売りつけるような場合が該当),
③競争を排除・制限し得る企業集中(ある企業とある企業が合併した場合に,合併後の市場において競合相手がいなくなってしまうような場合が該当),
④行政独占(ある地方政府が地元の利益を重視して,特定の企業以外を差別的に取り扱うような場合が該当)
を規制の対象としている。

上記の規制対象行為を実施した違反者に対しては,日本の内閣に相当する国務院の下に設置された独占禁止機関(独占禁止委員会と独占禁止執行機関。具体的な調査審査は後者が担当することになる。)が違法な行為の停止を命じ,また罰金を課す。
しかし,この独占禁止法草案,正式な法として公布されるには,まだまだ問題が多い。
その中でも,特に問題なのは,予見可能性の欠如ではないかと思う。
つまり,何が独占的協定なのか,市場支配的地位の濫用なのか基準が明らかでないのである。具体的な基準を列挙したガイドラインのようなものがなければ,企業の取引行為を萎縮させることになりかねない。
市場経済の発展のために制定されるべき独占禁止法が却って市場経済の障害となるのでは,何のために10年以上もの時間をかけて審議をしてきたのかということになりかねない。

この独占禁止法草案の動向は,今後も目が離せない。
新たな動きがあれば,またこのブログで紹介したい。

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