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『根拠は理論?』
2006-11-16 Thu 13:08
来春制定されるのではないかと言われているが,中国には未だ物権法と称される法律は存在しない。
物権とは,所有権,地役権(土地を使用する権利)や抵当権(貸したお金を返してもらえない時に,相手の特定の財産を売り払って,その代金から貸金を返してもらえる権利)等,物を直接支配し使用し,収益し,処分することができる権利のことである。この物権は法律できちんと定めておかないと(物権法定主義),人は安心して取引活動ができない。
つまり,ある人から車を買うにも,この車の所有権を制約する権利が設定されているのか,設定されているとして,その権利は一体どのような権利なのか不明確であれば,恐ろしくて当該車を買うに買えなくなってしまうということである。

大学院の物権法の講義に出ていて,前々から少し違和感を覚えていた。
物権法の講義で,引用される法律は,フランス法であったり,ドイツ法或はスイス法だったりするのだ。
今日の物権法の講義は,即時取得(相手から第三者のパソコンを買っても,相手が真の所有者と信じ,信じることに理由がある場合は保護されるという制度)がテーマだったのだが,やはり引用されるのはフランス法であり,未だ制定されていない中華人民共和国物件法草案第5稿だった。
そこで,隣の席のC君(律師業を休み,現在華東政法学院修士課程に在籍)に少し尋ねてみた。
彼の答えは,
①即時取得を定めた法律は中国には未だない,
②裁判になった時には,理論として即時取得を主張する,
③裁判所も即時取得の理論を認めていて,それに即した判決をする,
というものだった。
中国には物権に関する法律は数多く存在する。
しかし,未だ物権法という網羅的な法律は存在しない。そのため,法的根拠のない法領域が生じているようだ。外国から導入した理論を根拠に案件を処理しているようだが,前述の物権法定主義には反している。
日本では,とうてい受け入れられない事態ではなかろうか。

かつて中国のリーダーは「黒い猫でも,白い猫でも,ねずみをとる猫がいい猫だ。」と言ったが,発想は同根なのかもしれない。
理論も大事だが,問題はいかにこの国を治めるかだ!中国の実践的な思想を垣間見た気がする。
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