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『中国の労働者保護強化の動き』
2007-01-24 Wed 11:49
 昨日,月一度開催されている上海法務研究会に出席した。この法務研究会は3年ほど前に当時復旦大学に留学していたKH先生とKM先生が始めたものだが,一時存亡の危機にも直面するも,最近新たなメンバーが加わり,毎回10人前後の人が参加する研究会に成長した。
主なメンバーは,上海で勤務している日本人弁護士,上海に留学している日本人弁護士,そして上海に駐在している企業の法務部員である。現在,曉はこの研究会の幹事をしている。
 昨日の研究会では,今月末に留学を終え日本に戻られるU先生が労働契約の経済補償金について発表をした。
この経済補償金とは何か?簡単に言うと,雇用者保護のために企業から労働者に支給される援助金である。日本の退職金とは少し性質を異にするものと思われる。基本的には,企業側の事情で労働者との間の労働契約を解除・終了させる場合,労働者の勤続年数に応じて経済補償金が支払われることになる(※1)。
従前の規制では,労働契約が期間満了し,再契約をしない場合には,この経済補償金を支給しなくてよいのだが,近々制定されることが予定されている中華人民共和国労働契約法(草案)には,契約期間満了の場合も,経済補償金を支給しなければならないとする規定が盛り込まれることになるのではないかと言われている。
中国の建国の精神は,人民,労働者による政治であろう。今回の労同契約法(現在草案)は,その精神を汲んだものなのかもしれないが,労働者保護(時には過度の保護)規定を数多く設けている。先ほどの経済補償金以外にも,試用期間の短縮(※2)などがその例である。
 しかし,よく分からないのは,労働者の救済期間が非常に短いことである。未払い賃金や不当解雇を巡る紛争は,まず労働紛争仲裁委員会に仲裁の申立をしなければならないのだが,労働紛争発生日から60日以内に申立をしないと以後救済されなくなる。
実際には紛争発生日を後にずらすことによって労働者の救済を図っているのかもしれないが,それにしてもあまりに短いように思う。日本人よりも中国人の方が自己主張がはっきりしているので,60日もの時間があれば十分ということなのだろうか。

※1 勤続年数が1年未満の場合は,当該労働者の最近1年の月平均賃金の1カ月分,1年以上の場合は1年毎に1カ月分。契約解除事由によっては,上限規制(12ヶ月分)がある。
※2 上海市の場合,①労働契約期間が6ヶ月未満の場合,試用期間を設けてはならず,②満6ヶ月以上1年未満の場合,試用期間は1ヶ月を越えてはならず,③満1年以上3年未満の場合,試用期間は3ヶ月を超えてはならず,④満3年以上の場合,試用期間は6ヶ月を超えてはならない。一方,現在審議されている労働契約法草案では,労働契約期間が3ヶ月以上でなければ,試用期間を定めることができず,①非技術系の職務の試用期間は1ヶ月を超えてはならず,②技術系の職務の試用期間は2ヶ月を超えてはならず,③高級専門技術の職務の試用期間は6ヶ月を超えてはならないとされている。
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