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『中国のかたち Ⅱ』
2007-05-25 Fri 09:26
中国法に接するようになって驚いたのは、各国家機関及び各地方政府が各種法規を制定公布し(当初、曉は法規の濫立ではないかと思った。)、また法規の内容がしばしば矛盾しているということである。今日は、この中国の法規について簡単に説明したい。
先ず法規の種類を説明すると、法規は、全国人民代表大会(「全人代」と略称)と全国人民代表大会常務委員会(「常務委員会」と略称)が制定する「法律」、国務院(日本の内閣に相当する行政機関)が制定する「行政法規」、国務院の傘下の省庁が制定する「部門規則」、そして地方議会が制定する「地方性法規」、地方政府が制定する「規則」の五つからなる。

【各法規の特徴】
①法律
国家の統治に関する事項や民事・刑事の基本的なルール等、立法法(法規についての法律)第8条が規定する事項は、一定の条件のもと国務院にその制定を授権できるものの、原則として立法権を有する全人代及び常務委員会が法律として制定公布しなければならない。
②行政法規
国家の統治に関することを全人代や常務委員会が法律で制定することは困難である。そこで、国務院は、法律を執行する上で必要となる事項や憲法が認めている国務院の行政管理権限に関する事項を行政法規として制定することができる。簡単に言うと、国務院は行政機関として法律を執行し、行政組織を管理統括しなければならないところ、その権限行使に関連する事項を行政法規として自ら定めることができるということである。
③部門規則
国務院傘下の司法部、商務部、人民銀行等の諸官庁は、法律や行政法規に基づき、その職権の範囲内で部門規則を定めることができる。
④地方性法規
地方の人民代表大会(及び地方の常務委員会)は各行政地域の具体的情況や実際の需要に応じて、憲法、法律、行政法規に抵触しない前提のもと、地方性法規を制定することができる。
⑤規則
地方政府は、法律、行政法規、地方性法規に基づいて、規則を制定することができる。

以上、ざっと中国の法規を説明したが、中国の場合、法律は大枠的なルールを規定するのみで、それだけでは使えないということが多い。
このため、国務院の行政法規や諸官庁の部門規則の規定の方が実務的には重要になる。
では、各法規の内容が他の法規と矛盾した場合はどうなるのか。各法規の優劣については、立法法は以下のように規定する。

・法律は、行政法規、地方性法規、部門規則に優越する
・行政法規は、地方性法規、部門規則に優越する
・地方性法規は、地方政府が制定した規則に優越する。

これより、法律>行政法規>地方性法規・部門規則という優劣の順序が導き出される。しかし、これだけでは、地方性法規と部門規則、或は部門規則と地方政府の規則の間の優劣関係が分からない。この点、立法法は、地方性法規と部門規則が同一の事項につき異なる規定を定め、いずれを適用すればよいのか分からない場合、国務院が地方性法規を適用すべきと考えたときは、当該地域においては地方性法規を適用することを決定し、また部門規則を適用すべきと考えたときは、全人代常務委員会に裁決を求めなければならないとしている。そして、部門規則と地方政府の規則との間の矛盾については、国務院が裁決をすると定めている。
中国では、各地方が外国からの融資を呼び込むために、独自の規定を設けることが少なくなかった。このため、国の規定と地方の規定がしばしば矛盾し、外国企業が中国に進出し、中国で実際にオペレーションを行う際、どちらの法規が優先するのか分からないという事態が生じた。
2000年3月15日公布、同年7月1日施行の立法法は法規間の矛盾衝突について解決指針を示すものであるが、国務院が現実に動かないことには、衝突矛盾する法規が併存し、法規間の優先関係が不明瞭であることに変わりはない。
中国での法律実務は、各機関から日々公布される各種法規を調査し、法規間の矛盾点を把握したうえで、法律問題に対処しなければならない。
日本の法律実務も簡単ではないが、中国の法律実務には日本とは少し違った難しさがある。
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