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『市場主義は万能か?』
2007-06-02 Sat 15:45
日本の学者が中心となって定期的に上海で開催しているアジア法研究会に参加。
前回、中国人研究者が商業賄賂(中国では、公務員に対してだけではなく、企業に対して賄賂を贈ることも許されない)について発表したのだが、S教授が何故民間企業に対する賄賂が規制の対象になるのかと反論したことによって、日中の考え方の違いが浮き彫りになった。
今回は前回の議論を受けて、S教授が市場原理に関する一般的な説明を、I教授が東アジアには市場原理を受け入れるにあたって障害となる幾つかの要因を説明された。S教授は、できるかぎり市場での自由競争に委ねることが最大多数の最大幸福をもたらすと主張し、中国においても国家の規制はできるだけ排除すべきであると論じたのだが、中国側の参加者(主に律師)の理解を得ることはできなかったようだ。実際に中国に住んでみると、中国人が市場の調整機能に対して楽観できないことにも、それなりの理由があると思うようになる。
つまり、①中国は一部の領域において自由化を進めたが、その結果医療費や教育費の高騰を招き、お金がないが故に適切な医療を受けることができず、また高等教育を受けることができないという人が増えた、②貧富の差は益々拡大し、安易に自由化すれば、9億の人口をかかえる農村は完全に発展から放置されることになりかねない、③中国は現在、過去の負の遺産ともいうべき経済システムを破壊し、再構築しようとしている最中であり、他の先進諸国とは国情を異にする。
簡単に言うならば、中国は夥しい負の遺産ともいうべき問題を抱えており、環境が整っていない段階で市場原理を導入すれば、かえって重い副作用で苦しむことになるというのが一般中国人の考えではないかと思う。
曉の近くに座っていた女性が言っていた。
「市場原理に委ねるのが良いというけれども、今中国が抱えている多くの問題をどのように解決すればよいのかを教えて欲しい。」と。
つまり、理念的なことよりも、現実の問題の解決方法を教えて欲しいということなのだろう。

 曉は思う。確かに、国家が必要以上に市民生活に口を出すことは害悪である。国家の判断は常に正しいわけではなく、これは国民の意思を正確に反映するはずの民主国家においても当てはまる(多数の横暴によって少数者の権利が侵害されることはよくあることである。)。
結局、国家が干渉すべき領域・範囲、市場原理に委ねる領域・範囲については、各国がその国情に照らし考えるしかないということだろうか。中国の統治制度は、日本やアメリカにはない特色がある。
どのようにして、この複雑な問題を解決するのか。
解決は非常に難しいとは思うが、多くの人民が幸福を享受できるシステムを是非とも築き上げて欲しいものである。
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